倫理規定、コアコンピテンシー、そしてコアバリューの改訂が行われました。
CKA(Coach Knowledge Assessment)も2022年7月27日までの申し込みを最後に、新しい資格認定試験(ICF Credentialing Exam・クレデンシャルエクザム)に更新されます。
これからICFの資格申請をされる方、そして更新以外の資格申請をされる方は、新しい資格認定試験を受けることになります。
ここでは新しい資格認定試験についての情報提供をしますが、併せて、ICFプロフェッショナルとして、自身の継続学習に、倫理規定・コアコンピテンシーを取り入れることを推奨しています。
ICF資格認定試験(ICF Credentialing Exam/クレデンシャルエグザム)の概要
以下は、ICFWEBサイト(https://coachfederation.org/)からの転用です。
ICF Credentialing Exam は 3 時間の試験で、テスト センターのコンピューターまたはピアソンの OnVUE リモート監督試験サービスを通じて提供されます。合計試験時間は、次のセクションで構成されています。セクション 1:受験者秘密保持契約 (時間指定なし)
セクション 2: 概要と説明 (3 分)
セクション 3: 試験項目 (177 分)ICF Credentialing Exam には、81 の状況判断項目が含まれています。各試験項目には、コーチングの状況を説明する現実的なシナリオが含まれており、その後に 4 つの回答オプションが続きます。シナリオごとに、候補者はそのシナリオで提供された選択肢の中から最良の回答と最悪の回答を選択するよう求められます。
各コーチング シナリオには、1 つの正しい最良の応答と 1 つの正しい最悪の応答しかありません。複数の回答が提示されたシナリオに対する合理的な回答を表している場合がありますが、候補者は、可能な限り最良の回答または可能な限り最悪の回答を選択した場合にのみクレジットを受け取ります。
最初に受験者情報や試験に関する秘密保持契約をし、試験についての概要や説明を確認、その後試験(177分)に進むという流れのようです。(筆者もまだ新しい資格認定試験は未受験ですので、説明を読んだ上での推測になります。)
資格認定試験(クレデンシャルエグザム)ではどこから問題が出されるの?
177分の試験時間のなかで、各分野の割合はどのようになっているのでしょうか?
ICFのサイトをもとに、日本語訳を修正してまとめてみました。
資格認定の試験内容は、
- 基盤を整える
- 関係性をともに築く
- 効果的なコミュニケーション
- 学習と成長を育む
の4つの広範囲なドメインをカバーしています。
試験問題は、4つのドメインから以下の配分で出されます。
A、基盤を整える
- 13% – コンピテンシー: 倫理的実践を示す
- 12% – コンピテンシー: コーチングの考え方を具体化する
B、関係性をともに築く
- 12% – コンピテンシー: 合意の確立と維持
- 13% – コンピテンシー: 信頼と安全を育む
- 13% – コンピテンシー: プレゼンスを維持する
C、効果的なコミュニケーション
- 12% – コンピテンシー: 積極的に耳を傾ける
- 13% – コンピテンシー: 意識を呼び起こす
D、学習と成長を育む
- 12% がクライアントの成長を促進
資格認定試験(クレデンシャルエグザム)ではどんな問題が出されるの? 例題はあるの?
さて、それでは「どんな問題が出されるのだろう!」次にこんな心配がありますよね。
ICFでは、8つの例題を提供しています。そこから例題を一つご紹介します。
コーチは、新しいビジネスを成長させている見込み客と会っています。コーチと潜在的なクライアントは、すぐに簡単な接続を確立します。コーチは、クライアントと一緒に仕事をする機会に興奮しています。コーチとクライアントが会話を終えようとしているときに、見込みクライアントは新しいビジネスの名前について簡単に言及します。コーチは、同じコミュニティ内のより確立された競合他社のビジネスへの投資家であるため、ビジネスを認識しています。コーチは何をすべきですか?
このような問題が出された後、CKAでは1つの回答を選択するスタイルでしたが、新しい資格認定試験では、上記の問題に対して、4つの回答案がだされます。そこから、
・What is the BEST action?
・What is the WORST action?
をそれぞれ1つずつ選択するスタイルになっています。
ICFのウエブサイトに8つの例題がでています。
https://coachingfederation.org/credentials-and-standards/credentialing-exam-content
上記の例題を見ると「どうしてこれがワーストになるのだろう?」と、疑問に思われるものがあると思います。Actionの中には、セッションの中で普通に行うことがいくつも書かれています。倫理規定・コアコンピテンシーの構造や意図を理解していないと、クレデンシャルエクザムのベストとワーストを選ぶのは難題かもしれません。
継続学習が試験にもセッションにも活きる
出題範囲をみてわかるように、倫理規定とコアコンピテンシー全体(基盤には倫理規定全てが含まれるため)が網羅されています。試験を受ける段になって、急に学ぼうとしても「意外と範囲が広い」「付け焼き刃ではどうしよもない」ということが起きてきます。
資格取得の際には、どうしてもセッションログの提出のほうばかりに気が向きがちです。だからこそ、倫理規定やコアコンピテンシーは、資格取得を目指した段階から始めることをオススメします。倫理規定・コアコンピテンシーに目を通してみるなどでも良いでしょう。最初は「何が書いてあるかわからない」と感じることも多いですが、実は直接セッションにつながることばかり。セッション力向上と、倫理規定・コアコンピテンシーの理解はセットですすむものです。ACCの方はPCCへ。PCCの方はMCCへ。先を見据えて学んでいかれることをオススメします。
ほしのオフィスでは、ICFの倫理規定・コアコンピテンシーの継続学習をご提供しています。興味のある方はお問い合わせください。また、これから資格に挑戦する方で、継続学習では間に合わないにむけて、ICFクレデンシャルエクザムの8つの例題を扱いながら、どうしてこれがBest Actionなのか、Worst Actionなのか、ディスカッションしながら学びを深めていく個別フォローもしています。興味のある方はコチラからお申し込みください。