思い通りにいかない。空回りしている気がする。普段だったら問題なくこなせることができない。でも、何が原因かわからない……という経験はありませんか? もがくほどよくない方向へ進んでしまうときは、自分を客観的に観察し始めるチャンスです。
人は自分が思うほど、自分自身を客観的に見れないものです。今回はコーチがおすすめする、自分を客観的に分析し活かす方法「定点観測」の方法をお伝えします。
自分のコンディションを数値化してみる
私たちは置かれた環境、体調から受ける影響を忘れがちです。
自分の体力・気力はどれくらいあるのか。自分の良い状態はどんなときか。言葉にしたことはありますか?
私も以前は、客観的に把握できていませんでした。若いころはテンションを上げて、たくさんの仕事をバリバリこなしている状態こそがよい状態だという思い込みを持っていました。
ですが、不妊治療・出産・育児を過ごす中で、今まで自分が「いい状態」と思っていたのは、もしかしたら「いい状態ではない」のかもしれない。「頑張り過ぎていた自分」では、この状況を乗り越えられないことに気がつきます。
負荷をかけてバリバリがんばっている。その状態は本当に「いい状態」でしょうか?
人生100年時代、どんな状態が自分らしいスタイルか、自覚していますか?
私の場合、自分で思い込んでいる「良い状態」と、「自分が楽でパフォーマンスが出せる状態」が、違ったということに気がつきました。
以前は無理をして頑張るということを自らに強いていましたが、このことに気がついてから、「自分が良いコンディションでいられる」ことに気を配るように変わりました。適切な休みやリラックスタイムを取り入れたり、自分が充実感を得られることを積極的にスケジュールに組み込むことで、いい状態を維持できるように変化していきます。
私たちは、意外とこれらのことに気づいていないものです。
1)環境や体調から受ける影響
2)体調(フィジカル・身体的な変化)とメンタルの因果関係
自分を定量&定点観測する(数値化して比較できるようにする)を、まずやってみましょう。
これをすることで、自身の状態を気づくことができ、自分の良い状態に維持するための行動・考え方ができるようになります。
自分を定点観測してみよう
コンディションを記録する方法は、とてもシンプルです。
1)今日の ①体力 と ②体力 を数値化してみましょう
2)今日の出来事や、数値の根拠を書きましょう(なくてもOK)
例えばこんな感じ。
2/9
体力50% 気力75%
週末遊びに出かけて体が疲れ気味のようだ。徐々に日が長くなってきて、気持ちが上向いてきている。(日が短いのが苦手)
2/10
体力60% 気力80%
きのう早く寝て今朝はすっきり起きられた。職場ではお客さんに「いい笑顔だね!」と言われたり、天気もよくて、なんだか気分爽快!
日々自分がどんなことに影響を受けているのか。理解し体感する時間を1日1回、実践してみてください。
毎日寝る前に、スマホのメモでも、手帳、日記帳でも構いません。毎日続けられるといいですね。
超じぶん管理「リズムケア」で気力・体力を記録する
さまざまな記録アプリがありますが、実際に使ってみて良かったアプリ、超じぶん管理「リズムケア」をご紹介します。
このアプリは、毎日記録したいものをシンプルに残すことができます。
記録した数値をグラフにしたり、スマホの歩数カウントを連携したりできるのも嬉しいところ。これで、日々の気力・体力を記録できるほか、歩数など関連しそうな記録も一緒に分析できます。
アプリを設定してみよう
ダウンロードしたら、設定画面から以下のように設定してみましょう。
- 「気力」「体力」「今日のできごと」のアイテムを作る。
- 他のアイテムは非表示にする(タップで切り替える)
- 入力してみる
個人的に、スマホに保存されている歩数も見てみたかったので、リズムケアに表示されるよう設定しています。
これで完了です!
コンディションを振り返る
数日から1週間くらい記録できたら、振り返ってみましょう。気力、体力の変化とその日の出来事から、自分のコンディションの傾向を把握することができます。
- 気力と体力は、いっしょに上下しますか? ちぐはぐなときはありますか?
- 数値の差が激しいとき、どんな出来事がありましたか?
- 環境の変化、生理周期、気温など、コンディションに影響がありそうなものはありましたか?
ひとりだけでは、うまくいかない要因や可能性が見えづらいかもしれません。
1週間、1ヶ月と記録が増えて、振り返ったときに「そういえば」と思うきっかけを作るのは第三者の視点です。
コーチと共有してみる
データをそのものを見せる必要はありません。
コーチはクライアントの発言をもとに、第三者の視点で問いかけます。
なぜ気力・体力が落ちたのか。どんなときに良いなと感じたか。そのとき、どんな数値で記録していたか。
記録を習慣化しておくことで、忘れてしまった出来事を振り返りやすくなるのが定点観測の大きなメリットです。
記録をとったら、ぜひコーチに共有してみてくださいね。