内向型のコミュニケーションの悩み -人前で話すことが苦手なのは何故か?-

人間の持つ悩みのほとんどが「コミュニケーション」「人間関係」と言われています。
では内向型にとっての「コミュニケーション」「人間関係」に悩みはどのようなものがあるのでしょうか?
今日は「人前で話す」を取り上げて考えてみます。

目次

どうして内向型の人は人前で話すことが苦手なのか

人前で話すことが苦手、そう感じている内向型の方が多いようです。
コーチングセッションをしていてもよくあることなのですが、苦手と感じていることについて「そもそもやりたいと思っているのか?」「必要だと思っているのか?」と考えることが重要です。

そもそも論になってしまいますが、内向型の人は人前に立つことに興味がありません

慎重で本質的なアプローチを好み、繊細なため、目立つことを好みません。
繊細ではありながらも、自制心があり、誰に何を言われても自分の内側のコミュニケーションを大事にして意思決定したいと考えているので、自分の主張を声を大にして言うことは好みませんし、意味がないと考えています。

大事なことであれば尚更、必要な情報を渡した上で、静かに熟考できる時間や場所を提供することが大事と考えているからです。

苦手なのではなく、興味がない。自覚して心理的負担を手放そう。

もしあなたが内向型人間で、人前で話す必要がある場合には「できない」「苦手」と思う前に、「そもそも興味がない」と自覚しておいてください。

できないのではなく、興味がない。興味のないことでも、必要があってやらなくてはならないことなのであれば、スキルを理解して練習し、できるようになっていきます。

興味のないことに対して必要以上に苦手意識を持つことは、心理的負担になってしまいます。心理的負担はエネルギー漏れの要因となり、非常に勿体無いことなのです。

それでも人前で話す必要がある場合には?

そうはいっても生活していく上で、仕事で成果を出したいときに、あらゆる場面で人前で話すことが必要になってきます。また、自分が熱意をもって取り組みたい分野において、それが必須ということもあるでしょう。

そのような時には、事前にしっかりと準備をすること。必要な知識を学び、トレーニングをしていくことでカバーすることができます。

始めるときの心構えは、

勿体無い捉え方………「自分は苦手だから、、、(どうせできない)」
ポジティブな捉え方… 興味がないことではあるけれども「自分の目的のためにトライしてみよう」です。

内向型人間は、「なんとなく」取り組むのではなく「必要な知識」を取り入れて、理解して納得することで行動が進みやすくなるという傾向をもっています。ですから、例えば人前で話す時のいくつかの型があることを学び「PREP法」「SDS法」「DESC法」など、自分にあった方法をまず取り入れてみる。などということも良いでしょう。

この他にエレベーターピッチといって、エレベーターで一緒になる1分程度の短時間で伝える方法、スタジアムピッチといい、大勢の場でスピーチする方法など、シーンによって伝え方が異なってくることを認識して、少しずつ学び準備をしていくと良いですが、まずは自分が一番取り組みやすいと感じるものから始めることが大切です。

また、

  • 一般論を正しく話そうとするのではなく、自分の経験を伝える
  • 全ての人に伝わると期待しない
  • 得意でない分野なのでトレーニングが必要
  • 自分が一歩踏み出したこと自体を「よくやった」と承認する
  • 良い面をみてくれる人からのフィードバックを素直に受け取る

このようなことも意識しておきたいポイントです。

好きなことには人一倍の熱意をもって取り組めるのが内向型の強み

コーチとしていろんな方と関わっていますが、
・内向型であってもとても外向的に振る舞える方
・内向型の強みをそのままに精力的に行動している方、さまざまいらっしゃいます。

また私自身が内向型なので、
・大勢の方と会うことに疲れてしまったり
・新しいことに複数同時並行で関わらなければならないような場面では疲弊してしまう
面をもっています

一方で、
・自分の熱意を傾けているジャンル、大切な人に対しては、びっくりするようなエネルギーが湧いて行動できてしまう。
・苦手な分野に取り組む際にはスケジュールに余裕を持つことで、コツコツと粘り強く取り組むことができる。

そんな面を持ち併せています。

「人前で話す」だけでなく、苦手に取り組む際には膨大なエネルギーが必要です。そのためにスケジュールにも余裕が必要。そんな自分の傾向を認識することで、適切な準備ができるようになるはずです。

そして、たとえ疲弊していても、自分の内から起きるエネルギーを見逃さずに取り組む力をもっているのが内向型人間の強みです。

内向型の私たちは、自分の「好き」の声を放置せずにコツコツと粘り強く取り組む力(グリッド)を持ち、実現させていく力をもっています。その内なるエネルギーに取り組む時間が増えると、日々の満足度/充実度が上がります。苦手に対する心理的負担を上手にハンドリングし、自分の「好き」に向かう時間を増やしていきましょう。小さな成功体験が人生を変えていきます。

オススメ書籍 「静かな人の戦略書」 ジル・チャン(著), 神崎朗子(翻訳) ダイヤモンド社 (2022/6/29)

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この記事を書いた人

期待された役割、刷り込みの役割を演じていると、傍目からみてどんなに恵まれた環境にいても、人は疲弊してしまいます。私自身「自分らしく生きる」「幸せとは」を追求し、仏教を学び、コーチングに出会いました。コーチングを通して、あなたが「あなたらしさ」を取り戻し、発揮していくお手伝いをいたします。

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